テレサ・テンへの弔辞の一つ。
字幕から
私がテレサと知り合いになって、10年以上です。
その間、互いに顔を合わせることは滅多にありませんでした。
どちらも仕事に追われ、忙しかったからです。
でも会えたときには、数多くの忘れられない会話を交わしました。
生活のこと、自分たちの人生の目的、
…さらに私たちの立場上、テレサは自分の仕事に完璧を求め続けていました。
自らをより高めることを追求したのです。
英国でのボイスレッスンを受ける予定について話してくれたときのことを、私は覚えています。
香港で商業的に成功を収めていたときのことで、
私は「そんな必要があるの?」と言いました。
すでに一流の歌手と認められているでしょ?というつもりでした。
テレサは「まだまだよ」と答えました。
そして、ボイスレッスンを受けに英国へ行きました。
ある日、私はテレサから電話をもらいました。
自分の声が出なくなってしまったようでした。
一体どうしたのと尋ねました。 あなたの声はどうしたの?と。
「毎日ボイストレーニングをして、声が出なくなってしまった」と言うのです。
テレサは一日に6、7時間もボイストレーニングをしていたのです。
実際、ほんの数日前に喉から出血していました。
私は言ったのです。「ちょっと度を超しているわよ」
「どうして自らを痛めつけたりするの?」
テレサは答えました。「自分でも分からない。
まだまだあまり良くないと思うのよ」
テレサの強い意志と決意とに、私は大変に感銘を受けました。
これは、間違いなくずっと奮い立たせていくことがらです。私たちみんなを。
ショービジネスに関わっている方々だけでなく。
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